昨年2008年は源氏物語が世に出て丁度1000年になる為千年紀として京都を中心に
各地で様々な催しがありました。西暦1008年11月1日と年月日がはっきりしている事に
興味を持ち、調べてみると、作者“
紫式部”の日記『紫式部日記』の中に『源氏物語』に
関することが 『
あなかしこ このわたり わかむらさきや候』と物語の中のことを戯れて 
作者の所に「
このあたりに若紫はいませんか」と尋ねてきた人がいたという初めての記述 
があり、それが寛弘五年西暦1008年11月1日だった。そこから数えて一千年を迎える
事となった。その時すでに第五帖若紫の帖あたりまで出来ていてそれを当時の公卿や、
公卿をとりまく人々のあいだで読まれており、読者を得ながら作者が書き進めたようです。
 国宝『
源氏物語絵巻』は原作から100年程後に当時の宮廷ロマンで描かれたものとされ、
現存最古の物語絵巻として知られています。現存されている十九図は剥落が激しいため
科学的な調査で絵が分析され、現代の日本画家によって復元模写されたものを、NHK
が取材し放映、出版したものを改めて目にし王朝の雅な世界に引き込まれていきました

 
                      


数年前からはがき絵を習っていますが思うように手が動かず頭が働かずの繰り返しで
何年も過ぎ、それでも先生の魔法の手さばきに魅せられて通い続けて・・・・・
「2008年は源氏物語の1000年目にあたるそうです。今年のテーマは源氏物語
を取り入れてみましょう」と一枚の美しい姫君の絵のお手本を手渡された瞬間「描きた
いッ!」と、思いました。日頃怠けていた事がやはり表れて中々思うように手が動き
ませんでしたが諦める事は考えず何とか仕上げました。 それなりの出来栄えでは
ありますが、第二、第三と描いてみたものです。 今後も少しずつ増やしていきたい
と思っていますが・・・・・

もう一つの“国宝”『鳥獣人物戯画巻』も同じ頃平安時代末期に描かれた★

源 氏 香

* * * 源氏香について * * * 
源氏物語絵巻の資料を集めているうちに絵に不思議なマークのようなものが描かれている
のに気づき、調べてみると源氏香というものである事が解り、香で遊ぶ優雅な世界に辿り着き
ました。 千年も前からの遊びなのかと思いましたが、それは江戸時代に流行った組香と言う
和歌などの主題に香りを組む文学と深く繋がりを持つ遊びでした。                
源氏香はその代表的なもので、5種類の香を各5包づつ計25包用意し順に焚いて同じ種類の
香と判断した縦棒どうしを横棒で繋ぐ。繰り返し全てを嗅ぎわけると52通りの組み合わせが出来
54帖のうち第一巻の桐壺、最終巻の夢浮橋を除いた52帖の図案が出来た。と云う事でした。

*  *  *  *  *
桐壺 帚木 空蝉 夕顔 若紫 末摘花 紅葉賀
花宴 賢木 花散里 須磨 明石 澪標
蓬生 関屋 絵合 松風 薄雲 朝顔 少女
玉鬘 初音 胡蝶 常夏 篝火 野分
行幸 藤袴 真木柱 梅枝 藤裏葉 若菜上 若菜下
柏木 横笛 鈴虫 夕霧 御法 匂宮
紅梅 竹河 橋姫 椎本 総角 早蕨 宿木
* *
東屋 浮舟 蜻蛉 手習 夢浮橋 * *