唄が辻を抜ける。風が囃す。編笠がゆれる


                             格子戸の旅篭宿、土蔵、造り酒屋

                             昔の面影を残す街並に明かりがともる頃

                             どこからともなく聞こえてくる三味線、太鼓、胡弓の音・・・

                             それに合わせて哀調をおびた唄声が流れはじめると

                             街道から路地裏から踊りの列が舞い揃う

                                   
                             ぼんぼりとまん幕で彩られた街に

                           並編笠の波が流れてゆく

                             音曲のあわいにかすかに聞こえるせせらぎの声

                             ゆかたの袖をかすめる秋風

                             いつ果てるとも知れぬうたげーー


                          九月一日、二日、三日ーーーーー八尾はおわら