青梅宿・津雲邸は、地元出身の衆議院議員・津雲国利氏(昭和3年~22年間にわたり衆院議員を務めた)の造った
邸宅で昭和6年~9年に京都の宮大工を招き地元の大工との協働により桟瓦葺き入母屋造り、押縁下見板張り、
一部漆喰の建物。建築手法は和、洋、中の異なる要素を取り入れた、貴重な建造物と評価されています。
生前収集した調度品、人形等と共に公開しており、今回も雛祭りに合わせ江戸後期~明治時代の
ひな人形等を集めた「雛まつり展」が開かれました。 資料より
有職(ゆうぞく)雛の段飾り
平安時代に有職者達が決めた京都・宮廷文化を受け継ぐ実際の公家の
装束を忠実に再現した品格溢れる雛人形、とのことです。江戸後期に、
一体、一体を丁寧に手造りされたものが百年以上も経て美しい姿のまゝ
今、ここにある事が歴史の苦手な私を百年を超えて平安時代の雅の
世界に引き込まれたような心地、ゆったり癒しのひと時を満喫です(^^♪
城壁の様な立派な 石塀 |
||
明り取りの硝子窓 黒光りした桟に純白 のカサブランカが映えています。 |
||
屏風と琴 京の都に桜が満開の情景でしょうか! 年季の入った琴も セットで飾られて・・・ |
||
御所人形 可愛い御所人形の 大名行列! |
||
金の衝立 枝先がこちらに突き刺さるように描かれていますと案内の方の説明でしたが、フクロウの眼光も、はるか遠くの獲物を狙っている様な鋭さ、今にも飛び立ちそうな迫力があります。 今風に云えば3Dの世界!!が描かれています。 |
||
立びな 江戸後期の作品 (次郎左衛門作) |
||
海外からの客人や、 政界人を招いた時に 使われたと思われる漆器類! |
||
鏡台のセット、衣装箱等も・・・ | ||
衝立と火鉢? | ||
ガラス戸棚の中にも 逸品がずらりと飾られています。 |
||
芥子雛 芥子の実にように 小さいという事のようです。 虫眼鏡も用意してありました。 |
||
最も感動した ミニチュアの調度品 の数々✩✩✩… 漆器、籠等全て本物の職人さんの作品だそうです! |
||
こちらは鉄瓶、釜戸 キセル等々 やはり本物職人の 手造り。 こんなに小さいのに 精巧な造りに目を見張ります。 |
||
瀬戸物のコーナー 極小の皿、小鉢・・・ 色、模様はあくまでも 本物と同じにと古伊万里の、職人さんのこだわりが伝わります。 嫁入道具をお披露目 する代わりに、その雛型を誂えたとされるこの小物達は、兎に角精巧で美しいです。 |
||
貝合わせの貝はハマグリ、小指の爪程の貝殻の一対、一対に同じ絵が描かれてあります。 こんなに小さな物から雅な世界が広がります。 一見の価値ある素晴らしい品です。 |
||
戸棚の中にも年代物の木目込みの雛人形が飾られています。 | ||
ガラス戸の桟も手の 込んだ趣きのある物ばかりですが、 欄間も見応えある品格に溢れた物が、それぞれの部屋でみられます。 建物の見所は欄間、天井等随所に職人が技巧を凝らした装飾を持つ、贅をつくした建築物 である。 資料より |
||
初参人形 御所に初めて参内した際に天皇から賜る 人形で津雲家のものは明治初期に賜ったとされています。 |
||
御所人形 |
||
木目込み人形 | ||
風情あふれる中庭! 見えている部屋は喫茶室として使われています。 |
||
廊下のガラス戸 桟にも一つ一つ格調の高さが・・・ |
||
平安時代を描いた掛け軸と源氏香の印をくり抜いた欄間 | ||
すす竹の間 すす竹と云う竹で造られた天井。 現在は喫茶室として使われています。 |
||
火鉢 大木をくり抜いたと思われる火鉢。 瀬戸物の火鉢は火を入れないと冷えきっているのを良く知っています。 木製だったら炭火が入っていなくても温かみを感じますね。 |
||
遠い昔の事ですが、45~6年ほど前に一生懸命(笑)仕事をしていた頃、上司が転勤で新しい所長が赴任してきました。 話題が豊富で、スピーチもいつの間にか聞き手が引き込まれているような話術の方でしたが、その方が津雲代議士の 御子息でした。今回見学に行く前日に探し物をしていると、偶然その頃社員旅行に行った時の写真が、出てきました。 もちろん持参し、お聞きすると残念ながら23年前に、会社を退職なさって間もなく亡くなられたとの事でした。 お会い出来るかもしれないと淡い期待をしましたが叶えられずに終わりました・・・ご冥福をお祈り申し上げます |
||
津雲邸を出ると、隣に多摩七福神の一つ、延命寺があり、立ち寄ってみると静かな境内にアズマイチゲが咲いていました。
この辺りでは滅多に見かけません。畳一畳ほどの場所で丁度見頃、ラッキーでした。撮影も久々に納得、満足(^^♪です。
撮影 2017 3/17 青梅市 アズマイチゲ | ||